お客様への特別な機会について
浦戸諸島の海の幸は、自然の状況と漁師との信頼関係に支えられた、不定期かつ少量の入荷となります。
このため、シェフがその日の素材の状態を見極め、
ふさわしいと判断した場合に、ご準備する次第とさせていただいております。
この特別な食材は、通常メニューやその日のアラカルトに登場することもあります。
もし、この浦戸諸島の海の記憶を、ご自身の体験として味わってみたいとお考えでしたら、
事前にご予約をいただければ、可能な限り入荷の手配をいたします。
浦戸諸島のシーフード

確かな食材
浦戸諸島の牡蠣
*26年1月ディナーコースで使用
― フランスで活躍する日本のオイスター ―

浦戸の牡蠣は「一年もの」で、小ぶりですが
「味の密度」を重視した牡蠣になっています。
フランスでは、1960~70年代にかけて、
牡蠣の病気が広がり、養殖業が深刻な危機に直面しました。
長い歴史を持つ産地でさえ、安定した生産が困難になる状況でした。
その際、養殖の再建に用いられたのが、三陸の海で育まれた種牡蠣です。
冷たく清浄な海水と、複雑な潮の流れの中で育つ三陸の牡蠣は、
強さと安定性を備えた存在として、海を越えて受け継がれていきました。
その結果として、フランスで生産される牡蠣の多くが三陸産をルーツとしており、
フランス料理の中にも静かに息づいています。
松島湾、そして浦戸諸島の牡蠣もまた、その系譜の中にあります。
一皿の奥に、遠い海と、受け継がれてきた営みを感じていただければと思います。
ワタリガニ
*26年1月セット・コースで使用
― 海の記憶を引き出すために ―

写真は寒風沢島のワタリガニ
(大きい個体がガザミ、黒い個体がイシガニ)
浦戸諸島・寒風沢島(さぶさわじま)で水揚げされるワタリガニは、
一般に想像されるような立派な「蟹」とは少し趣が異なります。
当店で使っているのは、寒風沢島では身近な存在でもある、
小ぶりなワタリガニです。
このカニは、料理の土台としても、味に厚みを与えてくれます。
食べ進めるうちに、「海がある」と感じるような余韻を残す。
浦戸の海の日常を、そのまま料理に映したような素材です。



